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eSIP パッケージに関する情報

電源の簡素化、低背化を可能にする eSIP™ パッケージ

Power Integrations の新しい eSIP パッケージは、従来型の TO-220 と同様に熱抵抗が小さく、しかも高さはその半分です。そのため、LCD モニター、薄型テレビ、セットトップ ボックス等、薄型化が進む電気製品に最適です。

eSIP のメリット:

  • パッケージの小型化により低背設計が可能
  • 標準的な TO-220 パッケージと同等のジャンクション-ケース間熱抵抗 (θJC)
  • ヒート スラグをソースに接続することにより EMI ノイズを削減
  • 単純なクリップマウント式ヒートシンク採用で製造コスト削減と再現性向上を実現


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パッケージ寸法の詳細については、Power Integrations のパッケージ情報に関するドキュメントを参照してください。


パッケージの比較

パッケージ
実装方法
実装時の高さ (最小値)
ヒートシンクのポテンシャル
eSIP (L)
接着
2.1 mm
ソース
eSIP (E)
接着
U クリップ
プラスチック製ミニ ストラップ
プラスチック製ストラップ
金属製ストラップ
10.5 mm
15.5 mm
20 mm
24 mm
20 mm
ソース
TO-220 (PI)
ネジ
21 mm
ソース
TO-220 (標準)
ネジ
21 mm
ドレイン


右の図 1 は、上記の表に記載されているパッケージの一部について高さの違いを示したものです。eSIP の L バージョンは接着方式で実装するタイプで、実装時の高さは 2.1 mm ともっとも低くなります。eSIP の E バージョンも同じく接着方式で実装した場合、TO-220 と比較すると超低背型 (10.5 mm) です。

  eSIP の E、L パッケージと TO-220
 図 1:eSIP の E、L パッケージと TO-220


Power Integrations の TO-220 及び eSIP パッケージは、露出したリード フレームが特徴です。このリード フレームは MOSFET パワー デバイスのソース端子に接続されます。また、実装時にはヒートシンクにも接続されます。これにより、ヒートシンクは確実に DC(-) 系統 (同じく電気的に静かなノード) に接続されるので、結果として放射 EMI の増加を抑えることができます。

eSIP パッケージの詳細については、Power Integrations のパッケージ情報に関するドキュメントを参照してください。

eSIP パッケージを使用して設計を行う際は、次に紹介する一般的な実装方法やメーカーに関する情報を参考にしてください。



複数の実装オプション

eSIP パッケージには、低コストの実装オプションが複数あります。

  • 接着テープ
  • eSIP プラスチック製ストラップ (ネジ固定式)
  • eSIP プラスチック製ミニ ストラップ (ネジ固定式)
  • eSIP ステンレス製ストラップ (ネジ固定式)
  • 標準ステンレス製 U 字型バネ クリップ (U クリップ)
  • 接着剤


接着テープ

パワー半導体設計をヒートシンクに実装する際に、通常必要となる実装用ハードウェア及び熱グリースの両方に取って代わるのが、接着テープです。このテープは感圧式の両面粘着テープで、実装用ハードウェアを使わずにパワー デバイスとヒートシンクを接着させることができます。熱抵抗は、実装時に加えた圧力によって異なります。全体的な熱抵抗は熱伝導性接着剤または熱グリースと似ています。この実装方法は、低背化が要求される eSIP (L) パッケージで特に有効です。

接着テープ 1  接着テープ 2
図 2 及び 3:接着テープ (パッケージ上端に見える) を使用してヒートシンクに実装した eSIP (L)

接着テープを使用する eSIP 実装のガイドライン

  • 接着テープ使用時の熱抵抗は、接着過程で加えた圧力の関数となります。
  • eSIP を実装する際の推奨圧力は 100 PSI (約 0.69 N/mm2) です。eSIP パッケージの場合、これはパッケージの前面全体に約 55 N の力がかかるのと同じです。
  • この力がパッケージの表面全体に均等にかかるようにして、接着状態及び熱抵抗が均一になるようにすることが重要です。
  • 接着テープの使用方法の詳細については、メーカーの情報を参照してください。
参考ドキュメント – 接着テープ
Bond-Ply データシート


プラスチック製 eSIP ストラップ

プラスチック製 eSIP ストラップは、eSIP パッケージを低コストで実装できるオプションです。ネジを使って適切な場所に留め、パッケージの前面に圧力をかけて使用します。一部のアプリケーションでは、ヒートシンクの温度が 125 °C まで上がる場合があります。そのため、ストラップの軟化温度は 150 °C より高くなければなりません。プラスチック製 eSIP ストラップの詳細については、このセクションの参考ドキュメントの欄を参照してください。

プラスチック製 eSIP ストラップ
 図 4:プラスチック製 eSIP ストラップ
  図 3
 図 5:プラスチック製 eSIP ストラップを使用して標準的な TO-220 ヒートシンクに実装した eSIP
プラスチック製 eSIP ストラップ
 図 6:プラスチック製 eSIP ミニ ストラップ
  図 3
 図 7:ミニ ストラップを使用してヒートシンクに実装した eSIP
  図 4
 図 8:ヒートシンクに実装した eSIP (パッケージの細部を表示)

eSIP プラスチック製ストラップ (ネジ固定式) を使用する実装のガイドライン

穴のサイズ: 標準的な TO-220 ヒートシンク向けに設計 (通常 3.2 mm)
ネジのサイズ: 3 mm (M3) 鍋小ネジ
最大トルク: ネジ締め付けトルクの推奨値は、最大で 1.8 ~ 2.3 lbf • in (0.20 ~ 0.26 Nm) です。

  • ネジ頭とストラップ表面の間にワッシャーを挟まずに済むようにするには、ネジ頭が平らなものを使用します。凹凸が激しい、使用するネジが小さすぎる、ヒートシンクの穴が大きい等の場合、ストラップにひびが入ることがあります。TO-220 パッケージと同様に、ロック ナット、スプリング ワッシャー、ネジ ロック剤の使用は認められています。
  • セルフタッピングネジは、ストラップにかかる力にばらつきが出て、その結果 eSIP パッケージに対する圧力も均等にならないためお勧めできません。リベットはいかなる環境でも使用しないでください。
  • 半導体についてはいずれも、IC の損傷を防ぐためにヒートシンク実装面が平らでバリがないものでなければなりません。最後に、必ず先に IC をヒートシンクに実装してから組立部を基板にはんだ付けしてください。IC とヒートシンクを基板にはんだ付けした後でストラップを取り付けると、IC パッケージに許容範囲を超える機械的ストレスが加わります。
  • パッケージ背面部とヒートシンクの間の熱抵抗を低減するために、熱グリースや熱伝導パッドを使用することをお勧めします。


参考ドキュメント – プラスチック製 eSIP ストラップ
ストラップの図面


参考ドキュメント – プラスチック製 eSIP ミニ ストラップ
ミニ ストラップの図面
製品安全データシート (MSDS)
材料仕様書 (英語)
材料仕様書 (中国語)
RoHS テスト レポート


ステンレス製 eSIP ストラップ

ステンレス製 eSIP ストラップは、プラスチック製 eSIP ストラップを金属製にしたものです。ネジを使って適切な場所に留め、パッケージの前面に圧力をかけて使用します。ステンレス製 eSIP ストラップの詳細については、このセクションの参考ドキュメントの表を参照してください。

金属製 eSIP ストラップ
図 9:金属製 eSIP ストラップを使用してヒートシンクに実装した eSIP


eSIP ステンレス製ストラップ (ネジ固定式) を使用する実装のガイドライン

穴のサイズ: 標準的な TO-220 ヒートシンク向けに設計 (通常 3.2 mm)
ネジのサイズ:3 mm (M3) 鍋小ネジ
最大トルク:ネジ締め付けトルクの推奨値は 0.26 Nm (2.3 lbf · in) です。

  • 金属の持つ堅牢性から、金属製ストラップをヒートシンクに固定する際の締め付けトルクはプラスチック製の場合と比べてそれほど重要ではありません (ひび割れの危険性はありません)。実装点がヒートシンクに密着していれば、eSIP パッケージに加えられる力は使用するストラップ設計と金属の関数となります。
  • セルフタッピングネジも使用できますが、繰り返し使用でき衝撃にも強いことから通常のネジの方をお勧めします。リベットは、取り付け時に eSIP パーツに衝撃が加わるため使用しないでください。TO-220 パッケージと同様に、ロック ナット、スプリング ワッシャー、ネジ ロック剤の使用は認められています。
  • 半導体についてはいずれも、IC の損傷を防ぐためにヒートシンク実装面が平らでバリがないものでなければなりません。最後に、必ず先に IC をヒートシンクに実装してから組立部を基板にはんだ付けしてください。IC とヒートシンクを基板にはんだ付けした後でストラップを取り付けると、IC パッケージに許容範囲を超える機械的ストレスが加わります。
  • パッケージ背面部とヒートシンクの間の熱抵抗を低減するために、熱グリースや熱伝導パッドを使用することをお勧めします。


参考ドキュメント – ステンレス製 eSIP ストラップ
ステンレス製ストラップの図面
RoHS 適合証明書
RoHS テスト レポート


ステンレス製 U クリップ

eSIP を実装するもう 1 つのオプションとして、U クリップを使用する方法があります。U クリップはヒートシンクの側面とパッケージの前面にフィットして、パッケージをヒートシンクにしっかりと固定します (図 10 を参照)。さまざまな U クリップをご利用いただけます。Aavid Thermalloy 社製の U クリップの一部を図 11 に示します。


図 10:ステンレス製 U クリップを使用して実装した TopSwitch-HX


図 11:U クリップを使用して各種ヒートシンクに実装した eSIP デバイス

U クリップは、今日の大量設計でよく利用される実装オプションです。下の 2 つの写真は、量産型インクジェット プリンタの電源で使用されている U クリップを示しています。図 12 は、ブリッジ整流器をヒートシンクに固定している U クリップです。図 13 では、U クリップで TO-220 を固定しています。

入力ブリッジ整流器
図 12:入力ブリッジ整流器を固定する U クリップ
  TO-220 パワー MOSFET
図 13:標準的な TO-220 パワー MOSFET を固定する U クリップ


eSIP ステンレス製 U クリップを使用する実装のガイドライン

  • サブアセンブリを形成する際は、U クリップを使用して eSIP をヒートシンクに取り付けることをお勧めします。
  • 次にこのサブアセンブリを基板に取り付けてからはんだ付けします。これにより、eSIP とヒートシンク表面の間の共平面性が確実に維持されます。
  • 先に eSIP をはんだ付けした後でヒートシンクを取り付ける方法は好ましくありません。一般に eSIP とヒートシンクの接触が不十分になり、熱抵抗の増大につながるためです。
  • 量産環境では、クリップを挿入するときに eSIP パーツとヒートシンクの位置合わせをするためにジグを使用する場合もあります。


耐振動性

振動や機械的衝撃を与えたときの U クリップの位置保持性能を実証するために、Aavid Thermalloy 社製クリップ CLP212SG、CLP212G、及び CL212TG を使用したテスト ボード (図 11) を IEC-60068 基準への適合確認試験に提出しました。検査対象のこれら 3 つの U クリップはすべて衝撃及び振動試験に合格しました。完全なテスト レポートはここでダウンロードできます。



接着テープ メーカーに関する情報

メーカー お問い合わせ先 タイプ 品番
The Bergquist Company http://www.bergquistcompany.com 接着テープ Bond-Ply 100

eSIP ストラップ メーカーに関する情報

メーカー お問い合わせ先 タイプ 品番 推奨するヒートシンクの高さ (ノッチなし)
Kang Yang Hardware Enterprises Co., Ltd Nancy Lin
+886-2-2647-6930
nancy@kangyang.com.tw
ミニ PH-3 20 mm
金属 TRK-24 20 mm
Thermshield Thermshield, LLC
PO Box 1641
Laconia, NH 03247
+1 603 524-3714
+1 603 524-6602 (FAX)
sales@thermshield.com
http://www.thermshield.com
プラスチック TS-11042-CY 24 mm


U クリップ メーカーに関する情報

メーカー お問い合わせ先 タイプ 品番 推奨するヒートシンクの高さ (ノッチなし) 推奨するヒートシンク壁面の厚さ
Aavid Thermalloy www.aavidthermalloy.com U クリップ CLP212SG 15.5 mm 2.25 mm
CLP212G 24 mm 6.2 mm
CLP212TG 20 mm 4.8 mm


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接合剤の使用

熱コンパウンド (グリース)
熱コンパウンドはグリースのような硬度を持つ素材で、eSIP デバイスとヒートシンクの熱的接触を良好にします。これは、電力/消費電力が大きい設計で検討することが重要です。

熱コンパウンドを使用する際は、ごく薄く塗布するように注意する必要があります。厚すぎると熱抵抗が大きくなる可能性があり、逆効果です。余分な熱コンパウンドは、通常、クリップとヒートシンクの合わせ面の縁に現れます。また、ピンが出ている側の eSIP の縁に余分な熱コンパウンドが付着していると、ピン間を橋渡しして漏れ電流が生じるリスクが高まり、その結果性能に影響を及ぼす可能性があります。

シリコン ゴム絶縁パッド:
シリコン ゴム絶縁体を使用すると、一般に、熱グリースを使用した場合よりも熱抵抗が大きくなります。シリコン ゴム絶縁体は、絶縁体により冷却対象のパワー デバイスとヒートシンクの間に電気絶縁性が確保できるアプリケーションでよく利用されます。一方で、パワー デバイスとの間の熱抵抗が小さく抑えられます。電源設計で単独のヒートシンクを共用する場合、あるいは安全上及び規制上の要件に適合するため電気絶縁性が必要である場合を除き、eSIP パッケージでシリコン ゴム絶縁体を使用する必要はありません。

シリコン ゴム絶縁体を使用する場合は、安全機関の要件に適合する範囲で可能な限り薄いものを使用するようにしてください。