エネルギーに関するよくある質問 (FAQ)
- EcoSmart で対応している電力範囲はどのくらいか
現在、Power Integrations 提供の EcoSmart 製品では、次のデバイス ファミリーを使用して世界各国で作成されている、あらゆる AC-DC 電源の 90% 以上の電力範囲に対応しています。
デバイス ファミリー 出力電力範囲 (W) LinkSwitch-II
LinkSwitch-XT
LinkSwitch-LP
LinkSwitch-TN0 ~ 5.5 TinySwitch-III 5 ~ 28 PeakSwitch 9 ~ 45 (ピーク 86 W) TOPSwitch-GX 7 ~ 210 TOPSwitch-HX 11 ~ 150 - EcoSmart はどのような仕組みか
Power Integrations の EcoSmart 技術を使用した IC のチップには、特別な回路 (追加のコストを必要としない外部コンポーネントを使用) が含まれており、電源の消費電力が低くなった状態 (無負荷またはスタンバイ) を感知します。このような状態になると、EcoSmart の "知性 (smarts)" は、次に示す方法から 1 つまたは複数を使用して電源の効率を向上させます。
- "デューティ サイクル" を下げる、つまり、電気機器から引き込む電流を減らして負荷に対する電力供給を制限する
- "サイクル スキップ" によって、負荷に対する電力供給を短時間で一気に行い、デバイスの "ウェイクアップ" を待機して、この短時間の電力供給時のみ電気エネルギーを使用するようにする
- 電源の周波数を下げ、"スイッチング ロス" を減らすことによって、低電力時の効率を上げる
上記の方法で、電源全般の効率を大幅に高めることができます。必要な条件は、電源アダプタ、バッテリー チャージャー、家電機器が常にコンセントに接続されていること、電力が供給されるデバイスが毎日 22 時間以上低電力状態にあることの 2 つのみです。EcoSmart の発表以来、世界中の製造業者が自社のデザインに Power Integrations の IC を利用しており、こうした電源は 10 億を超えています。
- 待機電力を使用するのはどのようなデバイスか
- 外付け電源 (や壁紙表示)、リモコン、時計表示を持つデバイスは、待機電力を必要とします。TV、VCR、DVD、洗濯機、携帯電話の充電器、常夜灯、コードレス電話や子機、冷蔵庫、ケーブル テレビのデコーダー、衛星テレビのデコーダー、ラジオ、コンピュータ、プリンタ、モニター、ファクシミリ、コピー機、モデム、オーディオ アンプ、工業用制御装置、モータ制御など、文字どおり、コンセントに接続されているあらゆる電気製品です。世界では年間およそ 30 ~ 40 億の AC-DC 電源が製造されていると推定されます。Lawrence Berkeley Lab (Lawrence Berkeley 国立研究所) の Standby Power ウェブサイトに、各デバイスで使用される待機電力に関するグラフが掲載されています。
- 非効率的リニアがまだ存在しているのはなぜか
- かさばるうえに電力変換効率が悪いにもかかわらず、リニアが出回っているのは、非常に安価で製造できるようになったためです。最近まで、5 W 以下のスイッチング電源は、コストの面で競争力がなく、製品の製造業者が電気料金を支払う必要がなかったので、エネルギー効率の高いデザインを優先する動機になるものがありませんでした。ここ数年でやっと、政府や環境局が、待機電力について報奨金を付与する政策や、場合によっては高エネルギー効率のデザインを義務付ける政策を作成するようになったのです。
- 待機電力の浪費が問題となるのはなぜか
- 個々のデバイスで浪費される待機電力は些細なもののように思われるかもしれませんが、世帯数に、各世帯のデバイスの数と各デバイスが待機状態になる時間数を掛けて考えてみると、たちまち問題となるのです。International Energy Agency (国際エネルギー機関) の見積もりによると、世界中の家庭における電力消費の 5 ~ 15% がスタンバイ モードで浪費されています。米国の場合、1 W のエネルギーにつき、年間およそ 1 ~ 1.5 ドルのコストがかかります。Lawrence Berkeley National Lab (Lawrence Berkeley 国立研究所) では、米国の家庭における電気製品の待機時消費電力は、1 年で 50 億ドルを超えると推測されています。エネルギー省によると、米国で 1 年間に使用される待機電力量は、普通の規模の発電所 26 個分に相当するそうです。
家電機器の普及が進み、電子制御や電子機能を持つ新しい家電製品の数が増えるにつれて、この問題はますます大きくなっていくでしょう。 - 現在の技術 (リニア電源) にはどのような欠点があるか
- リニア電源は、エネルギーを搾り取ってしまう性質から "エネルギー バンパイア" とも呼ばれており、1800 年代からの古い技術では最新技術に対応できなくなっています。リニア トランスでは、標準的な 50/60 ヘルツの AC 家庭用電流を、家電機器や電子機器への電力供給に必要となる、より安全な低電圧 DC に変換するために、大きな鉄心を使用して、大量の銅線を必要とします。その結果、リニア トランスは非常に大きくかさばるものになり、多くの場合、壁やテーブルタップの 2 つのコンセントを占領します。さらに、リニアでは、家電機器のスタンバイ モードやスリープ モードを認識した上で消費電力を削減するような機能はありません。そのため、必要以上に多くのワット数を消費します。試しに、壁のコンセントに差さっているリニア電源を触ってみてください。触れると温かいでしょう。これが無駄に消費されてしまったワットなのです。
- 待機時電力消費とは何か
- VCR、DVD などの家電機器や携帯電話の充電器は、コンセントに接続されているとき、使用中でなくてもエネルギーを消費しています。消費者は通常、家電機器が実際にはスタンバイ状態になっていて電力を消費していても、その機器はオフになっていると考えます。
たとえば、リモコンで VCR の電源を切った場合でも、VCR 内部の電源はオンになったままでリモコンの受信機に電力を供給しているため、スタンバイまたはスリープ モードでエネルギーを消費し続けています。リモコン受信機の消費電力が非常に少ない (およそ 0.1 W) としても、リニアなど効率の悪い技術を使用している電源では、待機時の消費電力を削減できるほど性能が優れていないため、数 W の電力を無駄に消費してしまうことになります。これが待機時電力消費と呼ばれるものです。 - 無負荷時電力消費とは何か
- 無負荷時消費電力は、待機時電力消費の一部です。無負荷時電力とは、デバイスが負荷から切断されていて機能していないときに使用されるエネルギーです。たとえば、携帯電話の充電器がコンセントに接続されているが電話に接続されていないときでも電力を消費する場合などです。リニア チャージャーは、電話から切断されている場合でも、0.8 ~ 2 W の電力を消費することがあります。
- 待機時電力消費はどうすれば減らせるか
- 効率の悪い電源デザインや不必要に稼動しているコンポーネントがあると、最大 90% の待機電力が無駄に消費されるエネルギーとなります。Lawrence Berkeley National Lab (Lawrence Berkeley 国立研究所) の見積もりによると、新しい装置では 75% の削減が可能であり、家電の待機電力合計が 1 W 以下でほぼすべてのスタンバイ機能を実行できるとのことです。これは、改良された電源技術やデザインを使用すること、つまり、効率の悪いリニア電源を、性能の優れたスイッチング電源に代えることにより実現できます。
- スイッチング電源はどのような点で優れているか
- 1960 年代後半、スイッチング電源 ("スイッチング電源用 IC") と呼ばれる第二世代の電源が現れました。AC 周波数を 50 または 60 ヘルツから数千ヘルツに増やすと、トランスのサイズや重量を削減でき、効率も大幅に向上できる (放熱で無駄になるエネルギーの量を削減できる) ということが発見されたのです。
- コスト競争力に優れ、かつエネルギー効率のよい代替電源はあるか
- 1998 年、Power Integrations は、"EcoSmart®" というエネルギー効率に優れた画期的な電源技術を発表しました。この EcoSmart により、スイッチング電源デザインについて、待機時や無負荷時のエネルギー効率の向上が可能になります。さらに、革新的な集積回路 (IC) 技術を利用して、5 W 以下のリニア トランスによりコスト競争力も併せ持つスイッチング電源用IC デザインを実現できました。こうした技術の利用によって、外部コンポーネントが不要となり、システム コストの削減や、信頼性の大幅な向上にもつながります。


